看護師の中には、現状に不満がある、職場の雰囲気が悪いなどの理由で転職を考える人も多い。数多くある看護師の勤務地の中で、比較的人気が高いといわれているのが整形外科だろう。整形外科とは、骨や関節などの病気の治療、リハビリを行う診療科だ。転職先として、整形外科が人気の理由の1つが充実感である。整形外科で治療を受ける患者は大半が完治が見込めるため、入院から退院までの経緯をしっかりと寄り添って見届けられる。患者が元気に退院する姿に、やりがいを感じる看護師は少なくない。
また、看護技術の向上も整形外科ならではの特徴の1つに挙げられる。骨や関節に関係する病気は、年齢や性別に関係なく起こり得るものなので、整形外科では子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の患者に対応するのが基本だ。同じ骨折でも子どもと大人では、回復力も違えば行う治療方法も変わる。看護師として臨機応変に対応していく中で、自然と看護スキルを高めていけるのが強みだろう。
幅広い年代層の人との触れ合いは、看護師として働いていくうえで重要な能力といわれる、コミュニケーション力を養うことにも繋がる。ただし、その都度変わる状況に対応できるだけの知識がなければ続けていくことは難しく、日々向上心を持って勉強していかなくてはならない。整形外科では、理学療法士や作業療法士といった専門職の人との協力が不可欠なので、ほかの診療科以上に人間関係の構築が難しいケースもある。